はましま薫夫

CGがいい

黄昏に煌く銀の繰眼

「今の自分を変えてみたいか?」灰色の隙間に射し込んだのは逢魔が時の空の色。夕闇に立つ少女の発したその一言が、俺の灰色に沈みこんだ日常をぶち壊した。「思うがままに生き、今までを覆すような力を手にして、そこから這い出したいか?」朱から紫、紫から闇。夕陽の光も瞬く星の輝きも、全てを呑み込み圧倒するグラデーションの中で俺のなにかが変わっていく。俺の暗く沈んだモノトーンの日常が、妖しい少女の笑みと共に鮮烈な色彩を帯びた世界へと変貌する。力と共に漏れ出す、なんとも言えない禍々しさすら覚える笑い。俺の中で抑え付けられていたものが解き放たれるその予感と、この手に与えられた力の可能性が、久しく忘れていた夢と希望を思い出させる。気力も湧かず、ただ流されていた俺の中に泡立つような活力が漲り、足元にまとわりつく気怠さからその身体を押し上げる。息苦しい泥沼の中から、ついに這い上がれる時が来た。俺に与えられた時間は13日間。――そして、俺に与えられたのは、人の心をねじ伏せる力。「ふふっそうだ。せいぜい楽しむがよい。13日間をな。」……楽しめ、だって?ああ、楽しんでやる。俺のことを見下してくるあいつら。俺の周りに付きまとってくるわずらわしいあいつら。俺の視界の中で嘲笑っているあいつら……。そんな奴等に抑え付けられ、押し潰され、嘲笑われていた日々から、俺はこの力で解放される。……そうだ、今度は俺の番だ。今までの分を、取り戻してやる。抑え付け、押し潰し、嘲笑ってやる。俺が満たされなかった分を、この13日間ですべて取り戻す。――満たされるのなら、取り戻せるのなら、この俺に14日目の朝は必要ない。 もっとみる 特集: CLOCKUP特集
CGがいい

みにくいモジカの子

全編主人公視点で送る 、新感覚ゲーム!閉鎖的な地方都市で繰り広げられる復讐劇――。本作では全編主人公による一人称視点で物語が進行、プレイヤー自身と主人公がまるで完全に同期したような新感覚に襲われます。 特集: ニトロプラス特集
Azurite

シンソウノイズ 〜受信探偵の事件簿〜【萌えゲーアワード2016 ゲームデザイン賞 受賞】

大都会近郊のベッドタウンである静乃宮(しずのみや)。都市側はそれなりに拓けており都会的なランドマークが多く、海側には豊かな自然が残っている。この町の中央にある「静乃宮学園」では、スポーツ系の部員たちは近隣の大公園をランニングに使い、帰宅部の面々は都会方面に繰り出して年齢相応の遊びを楽しむ、そんな放課後を送っている。今年の春「静乃宮学園」に入学した橘一真(たちばな・かずま)は、他人の心象を受信する能力を持っていた。他人の心が分かるといえば便利そうだが、「実際はどの意識が誰のものかわからない」「対象が複数いると入り混じって受信する」という中途半端なもの。生まれながらの能力ではあるが、完全に制御できるものではなく、否応なしになだれこんでくる人々の意志に振り回されることもしばしば。それでも日々制御する訓練を重ねつつ、なんとか人並みの学園生活を送っている。「静乃宮学園」では、1年を通じて様々な行事を共にこなしていくグループ「行動班」を組む教育方針をとっている。「気持ちのいいメンバーと楽しい1年を過ごしたい」という生徒たちの思いをよそに、メンバーは無慈悲にもくじ引きで決まる。人付き合いの苦手な一真の元に集まったのは個性の塊の様なメンバーだった。無口でクールな雪本さくら天然でポケポケしている桃園萌花快活で運動神経抜群の風間夏希自称霊感少女の黒月沙彩演劇部に所属する美女大鳥百合子運動はできるが頭が弱い北上陽一モテる事しか考えていない高永瞬太8人はまとまることもなく、ただ同じ「行動班」であるという事で最小限の付き合いをしつつも行動を共にする。そんな中、女子更衣室からの盗難事件が発生する。これは、後に「受信探偵」と称される様になる、橘一真のはじまりの事件であった…。━━・‥…━━・‥…━━・‥…━━・‥…━━・‥…パッケージ版ゲームはこちらオリジナルサウンドトラックはこちら!10%OFFにて販売中★※在庫がなくなり次第終了いたします。