鶴崎貴大

DL版独占販売

ずっと前から女子でした

『女は(怒らせると特に)怖い、めんどくさい』旅館グループ『桐乃屋』を経営する家に生まれた少年、桐谷陽弥。押しの強い姉や妹を筆頭に女だらけの環境で育ったために気苦労が絶えず、これまでずっと男子校生活を送ってきた。『はぁ、やっぱ男のダチって気楽でいいよな……!』とはいえ、そこはやはり年頃の少年でもあり。『かわいい(怖くない)女の子とつきあってみたい――』そういう気持ちは、どんどん強くなってきている。家業の都合でずっと離れていた生まれ故郷へ十年ぶりに戻ってくることになり、今回の転入先はついに共学校。懐かしい町での新しい出会いに期待する陽弥だったが、そこには意外な形での懐かしい出会いが待っていた。『えっ……男じゃなかったの!?』知らない女の子と出会ったと思ったら、それは昔、男友だちだと思って一緒に遊んでいた幼馴染みだったという衝撃の事実が発覚する。しかも以前とはまるで雰囲気の違う、きれいな子になっていて――。 もっとみる
CGがいい

ちいさな彼女の小夜曲

「にんぎょ祭り」都内からほどよく離れた太平洋に面した町、「住廼江町」で開かれている毎年恒例の行事である。二人の少女、「片貝 汐音」と「本須賀 茉莉」は路面電車に揺られながらにんぎょ祭りに思いを馳せていた。お祭り効果で賑わう喫茶マーメイドは「七梨 拓海」の実家である。バイトでもないのにあくせく働く幼馴染の「守谷 水夏」と 母「七梨 いさな」の軽妙な掛け合いが拓海の日常だった。にんぎょ祭りの夜、拓海は美しい歌声を持つ少女と出会う。思わぬ来訪者の気配に驚き、誤って海に落ちた少女を助ける拓海。濡れたままで放っておくわけにもいかず拓海は自分の名前すらも思い出せない少女を自宅へ招く。「片貝、汐音です」落ち着きを取り戻した少女は、控えめにそう名乗った。いさなの鶴の一声で、拓海と汐音は同じ屋根の下に暮らすことになる。さらにお祭りで出会った茉莉も転校してきて、拓海の日常は、二人の少女の訪れによって少しずつ変わり始めていた。 ▼もっとみる