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CGがいい

すきま桜とうその都会

「すきまざくらを抜けると、そこはうそつき達の都会でした。」今はもう冬だと言うのに──無機質な都会の谷間から、それは伸びていて──オフィスビルの谷間から、桜の枝が伸びていた。完成したばかりのスカイツリーを見上げられるオフィスビルの合間の路地。そんなすきま桜の向こう側に、その都会はあった。『うそつき』しか入ることが出来ない、『桜之』と呼ばれる都会。高いビル郡を国境とした幻想的な都会に、主人公である優真と妹の咲良が迷い込んで来るところから物語は始まる。それまでの冬の都会は一変して春の町並みに。桜の花が覆う空と、そこから差し込むピンク色の兆しと。まるで、うそみたいな光景だった。その都会にある桜乃学園の寮長を務めているという音々の誘いで、桜乃寮に住まうことになる2人。そこで出会う寮に住まう女の子たち。そして始まる学園生活。そんな桜乃での生活の中、『うそを本当にする』という不思議な女の子の噂話を聞いた優真は、あるうそを本当にするため、寮の女の子たちと桜乃を探索することになる。──お姫様気取りの妹、咲良。──記憶喪失の幼馴染み、花珠。──ハイテンションなお馬鹿娘、ちょこ。──不思議な和服少女、鈴。それは優しいうその、物語。 もっとみる
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蒼撃のイェーガー

いつの頃からか、この世界に滲み出るように現れるモノがいる。 妖怪、 魔物、 悪魔。 乳飲み子を食らい、人を物言わぬ肉塊とさせるその 【モノ】 は、【鬼】 とも呼ばれていた。その鬼と、人知れず対峙してきた者たち 【退魔師】。彼らをサポートする組織 【ギルド】。 彼らの存在は決して表舞台に現れることはないが、時の代表者すらも操り人形のように動かす、絶大な影響力を持っているという。時は現在。 都内で普通の学生を営む坂上焔。彼は何者かに連れさらわれ、気がついた時、巨大なフェリーに乗せられていたのだった。 焔の前に現れたのは、態度の悪い男・加治前 と、退魔師を名乗る少女・舞、アーニャ、夏帆の 3人。そして喋る刀 【鬼取丸】。「あなたは私たちと同じ仲間なのだから、鬼を殺す刀 【鬼取丸】 を持って、鬼を滅ぼせ。」戸惑う焔は、船で出会った純朴な少女・千鶴の協力を得て脱出を図るが、失敗。そんな彼の前に現れたのは、本物の 【鬼】 だった。 巻き込まれるようにして始まった戦闘と、焔に共鳴する刀 【鬼取丸】。 鬼退治が終わる頃、焔は自分の運命が変わりつつあることに気が付くのだった。辿り着いた沖合の島で、焔は退魔師の少女らと同じ寮に住み、同じ学園に通うこととなる。クラスメイトとなった千鶴の存在は、生活が激変した焔にとって何よりの良薬となった。 ギクシャクしながらも、少しずつ心を通じ合わせながら日々の生活を送っていく焔たち。平和な日常に慣れ始めた頃、千鶴が鬼に襲われる事件が発生する。逃げまどう学生たち、つい先ほどまでクラスメイトだった友達が、死体となり鬼に食らわれていく。 生き残るため、人々と仲間を護るため、愛する人を救うため。焔たちの戦いの幕が開くのだった。 もっとみる
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あやかしびと

太平洋戦争が終結し、十年が経過した頃。人の身でありながら、異形の姿や力を持つものが現れ始めた。彼らは『人妖病』に罹患した『人妖』と判断され、その他多くの『人間』たちから忌み嫌われた。彼らの存在を憂慮した日本政府は、とうとう地方の一都市『神沢市』に人妖を隔離することを決定する。──時は流れ、そして現代。武部涼一という少年がいた。人妖であった彼は、その秘めた危険性ゆえ『人妖都市・神沢』ではなく、孤島の病院への隔離を余儀なくされた。そこで彼は『すず』と出会う。様々な人間が彼から離れていこうとも、彼女だけはずっと涼一と共に在った。だが、ある事件を起こした涼一はすずと共に病院を脱走することになる。二人は如月双七、如月すずと名前を変え『人妖都市・神沢』に潜り込んだ。外周を巨大な防壁で囲まれた、人妖の、人妖による、人妖のための都市。憧れていた平穏な日常や学生生活に浸る双七――他人にはどんなにちっぽけに見えても、彼にとってはかけがえのない大切なものだった。だが、すずの『ある秘密』を目的とし、政府機関や邪な存在たちが彼女を付け狙う。 もっとみる
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きっと、澄みわたる朝色よりも、【萌えゲーアワード2009 グラフィック賞銀賞受賞】

──『四君子(しくんし)』。それは──崇笹丸(すうささまる)与神ひよ(くかがみひよ)夢乃蘭(ゆめのあららぎ)樫春告(かしはるつげ)一人の少年と三人の少女からなる、子供の頃の仲良しグループ。けれど別れることになってしまった、今はなき仲良しグループ。再び出逢えることを誰よりも楽しみにしていた笹丸に訪れた、夢見鳥学園入学の知らせ。少女たちもまた、夢見鳥学園『赤組』の生徒として合格したという。だが、学園で再会した少女たちの態度は実にそっけないものだった。「いい加減、仲間ごっこは卒業しよう」突きつけられた現実。だが、それでもかつての仲間との絆を信じて、笹丸は『彩生祭(あやなしさい)』に懸ける。『赤組』として共に作品を作り上げる中で、また以前のような関係が築けないかと。最初はそっけなかった少女たちも、昔から変わらず真っ直ぐな笹丸の態度に──一人、また一人と、作品作りに手を貸していくようになっていく。彩生祭の結果そのものは失敗に終わってしまったが、作品作りを通して築かれた新たな関係。その中で、笹丸はかつてアララギに抱いていた淡い恋心を指摘される。主人公も段々とアララギを意識していく──その陰で泣く、ひよの気持ちにも気付かずに。 もっとみる
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エヴォリミット

「お目覚めですか?おはようございます」――という少女「鷹星 カズナ」の言葉と共に目覚めた「不知火義一」と「一条雫」は、自身のことについて名前以外の何も口に出すことができない自分に気付く。【記憶喪失】だった。カズナは戸惑う二人を優しく包み込み、落ち着いたら自分たちが居るこの都市を案内しようと申し出る。自分の記憶を取り戻す決意を固めた義一は、その提案を受け入れるが、見たこともない、理解できない風景に驚愕する。空を飛んで学校へと向かう少女と、それを追うように校舎の壁を通り抜けていく少年……街に自動車は走っておらず、代わりに自動車並みの速度で人々が走っていた。さらに驚いたのは、それを当然のように受け入れているカズナだった。「【パッチ】――わたしたちは、これをそう呼んでいます」腕に埋め込まれた宝石を見せながら少女は説明する。この【パッチ】を体に取り込むことにより、爆発的な進化を遂げ、身体能力の強化と固有の能力を得ることになった。人類は、新たな水準の生活を営んでいた。「この都市は、フォーサイスといいます。学生が主体となって運営している学園都市です」カズナは、記憶を取り戻すまではこの学園に「転校生」という形で暮らしていくことを提案し、義一もそれを受け入れ、フォーサイスという学園都市で生活することになる。徐々にこの土地での生活に慣れていく義一だったが、同時に「自分が知る日常」といくつか違うところがあると気付き始める。地形、歴史、人名、風景……あらゆる点で自分の認識と違いがあるこの都市の疑問。それは何故なのか?カズナに聞いてみると――ここは、地球ではなく「火星」だったのだ。さらに、彼女は衝撃の事実を語る。「あなたは百年前、火星の開拓が始まった頃の人間なのです」と。さすがに衝撃を受けたものの、すっかり様変わりした火星での生活に徐々に順応し始めるが、火星に潜んでいたもう一つの存在――人類に【災厄】を与える恐るべき者たちもまた動き始める。人類への災害を存在理由とする怪物たち。暴走するロボット軍団に人間兵器。そして人類ですらない惑星の化身たち――彼らとの死闘と繋がりを通して、主人公は【限界進化(エヴォリミット)】を超越する! もっとみる